詐欺師か探偵か「超越探偵 山之内徹」を読んだ。

超越探偵 山之内徹

あらすじ

犯人の額に「犯人」という文字が見える少年探偵の物語。
番外編終了、ファーストシーズン。完結しました。

【第一話】犯人の額に「犯人」の文字が見える中学生

【第二話】友人の額に「犯人」

【第三話】村人全員の額に「犯人」

【第四話】密室がいっぱい。犯人の額に「犯人」

【最終話】テロリストの額に「犯人」

【番外編】犯人の額に「犯人」の文字が見える小学生

基本情報

種別:完結済み小説
ジャンル:推理〔文芸〕
掲載開始日:2014年 05月08日 00時17分
キーワード:青春 ミステリー 推理 コメディー エンターテイメント 現代(モダン) 少年 額に「犯人」 学園 少女 小学生 中学生

主要登場人物

  • 山之内徹――多くの事件を解決してきた少年探偵。特に推理力は高い訳では無いが、何かしら犯行をした人物の額に 「犯人」という文字を幻視できる。
  • 真由美――主人公に連れ添う天才少女。

感想

この作品は中々にユニークな設定の作品です。なにせ推理するまでも無く犯人が解っている状態から、犯人の残したあら探しをする推理系の物語というのは中々無いものです。

 

いや、推理作品って時に「信頼できない語り手」の様な傑作がポンと世に出る少し特質的なジャンルではあるんですけど、この作品もそのポンと産まれた傑作の様な雰囲気を感じさせます。

――次の書評はアクロイド殺しにしようかな

失礼、雑念が混じりましたがこの作品の本質的な面白さは犯人が解っている状態で主人公がその情報を如何に扱っていくかという事です。

最初っから「犯人はあなただ!」と証拠集めもせずに言ってもいいし、最後まで犯人を告げることなく観察者の様に振る舞う事もこの主人公には許されているのです。

また、主人公自体は極端な天才では無いため、それによって物語に起伏が生じており、犯人を見つけて証拠を集めて犯人指名という反復ではない面白さがあります。

少し会話が多いものの面白い作品でした。

「ゴールが見えた状態でのスタートだもんね。でも、いつもそれでも最初に突っ走り過ぎて、スタミナ切れで見えているゴールまでなかなかたどり着けなくなるでしょ?」
「う・・・・」
大変痛いところを突かれた。

神研ゼミ①より