決して驕ることなかれ「日常ラブコメという名の世紀末世界で俺は主人公という大役をこなす」を読んだ。

日常ラブコメという名の世紀末世界で俺は主人公という大役をこなす

あらすじ

気づけば俺は日常系なろうラブコメ小説の世界に紛れ込んでいた。

基本情報

種別:短編小説
ジャンル:コメディー〔文芸〕
掲載開始日:2017年 12月31日 12時44分
キーワード:R15  日常 青春 ラブコメ ブラコン 下ネタ コミュ障 オタク ツンデレ 生徒会

主要登場人物

  • 主人公――小説の中に居ることを知っている。

感想

お茶を飲もうと思って急須でほうじ茶を注いでいたら、思いっきり手にかかって今でもヒリヒリしています。

そんな手を使って今日も元気に紹介記事を書いていきます。

そんな訳で今日紹介する作品は、少し変わり種の短編小説を紹介します。

この作品は予め言っておきますが、すぐに読める文量の短編小説です。

なので少し、視点を変えてみました。

 

ではどんな作品かというと、この作品は主人公が第四の壁をまるで無い様に振る舞っている作品です。

こちらに確証をもって語りかけて来ますし、世界の描写されていない裏側を知り、この世界は偽物だと知っている様に振る舞い、小説の地の文をあたかも当然の様に侵食します。

しかし、一つだけ前の例の中におかしな事がある事にお気づきでしょうか?

「世界の描写されていない裏側」を知っている事と「小説の地の文」を侵食する事は本来両立しないのです。

少しわかり辛いかもしれませんが、「地の文」を侵食できるのは作中において主人公と作者が同等であるという設定が必要です。

そこをこの作品は、主人公はまるで自身の行動と同期して現れる地の文を、本でも読んでいるかのようにスラスラと読み上げている形でメタ的にして、本来あった、もしくは綴られている、地の文に介入している様です。

しかし、主人公は物語が始まった事を理解しても、始まったと同時に自身が産まれた事までは理解していない様です。それでなければ裏側を元々知っているかの様に振る舞いはしないでしょう。

つまり作者と同等では無いのです。「世界の描写されていない裏側」を作って、知ることが出来るのは作者だけだからです。

物語が始まる事で自身が生まれたという事や、物語が終わることを知っていて問題だと思わない。これほど歪な事はありません。

以上のことから、

神を出し抜いたと思い込む事を神に強いられた主人公の物語だと私は考えます。

それはそれとして、この作品は彼女がヤンデレになる過程とその結果などの作品を投稿している荒三水氏の作品でした。気になる方はぜひそちらも読んでみては如何でしょうか。

 後付で何らかの理由を無理やりこじつけられることもあるが、それすらもないことが多い。
恣意的に、あまりにも都合よく作られた存在。これを悲劇と呼ばずになんと呼ぶのだろうか。